ミシン・洋裁・家電―戦後日本の経済と消費―

私ども東京大学史料編纂所と同大学院情報学環では、この度、ハーバート大学のアンドルー・ゴードン教授をお招きし、2つの組織の共催で、下記のシンポジウムを開催いたします。
みなさまにおかれましては、ぜひ、ご参加いただきますとともに、関心ありそうな研究者、学生さん、編集者、ジャーナリスト、そのほか様々な方々に、この情報を転送していただけましたら、誠に幸いに存じます。


史料編纂所所長 保立道久/情報学環学環長 花田達朗


東京大学史料編纂所東京大学大学院情報学環共催シンポジウム

ミシン・洋裁・家電―戦後日本の経済と消費―

概要
日 時 2005年7月16日(土) 開場12:30
会 場 本郷浅野地区 武田先端知ホール
  (地下鉄千代田線の根津駅から坂を上って徒歩約5分、浅野正門のほぼ正面)
備 考 事前登録不要・参加費無料

このシンポジウムは、ハーバート大学教授・ライシャワー日本研究所前所長のアンドルー・ゴードン教授をお迎えし、ゴードン教授が近年取組んでいるミシンの受容と戦後日本のライフスタイルの変化、米企業の市場戦略などの話を中心に、洋裁、家電という具体的なモノとのかかわりから経済史と文化史、技術史、女性史を結んでいこうとする試みです。ゴードン教授は、日本でもよく知られた編著『歴史としての戦後日本』をはじめ、戦前の日本の労使関係史など経済社会史の分野で多くの著名な研究をまとめられてきましたが、近年では、ミシンから消費文化の形成を捉え直す作業を進められています。このシンポジウムでは、ゴードン教授にミシン論を縦横に語っていただきながら、近代日本の家具や生活道具の研究で著名な小泉和子氏に洋裁からみた生活文化史を論じていただきます。さらに、社会学や文化研究の視点から、吉見俊哉氏が家電と戦後日本のジェンダー構築について論じます。また、コメンテーターでは、天野正子氏、ひろたまさき氏、保立道久氏という歴史とジェンダーを結ぶこのテーマにとって最高の3人に、各報告者との対話をしていただきます。ゴードン教授のこれまでの研究に興味のある方から、女性史や技術史、消費文化に関心のある方々まで、ぜひご参加ください。

プログラム
司 会 横山伊徳(東京大学史料編纂所教授)
   
12:30 開場
13:00-13:10 開会の辞 保立道久(東京大学史料編纂所所長)
13:10-14:00 報告1
  アンドルー・ゴードン(ハーバート大学歴史学部教授)
  「日本近代の中のアメリカ――シンガー・ミシンの販売戦略と家庭生活イメージの変容」
   
14:00-14:30 報告2
  小泉和子京都女子大学教授、生活史研究所主宰)
  「洋裁とミシン」
   
14:30-15:00 報告3
  吉見俊哉東京大学大学院情報学環教授)
  「戦後日本の家庭電化とジェンダー・イメージの構築」
   
15:00-15:20 休憩
   
15:20-15:50 コメント
  天野正子(東京女学館大学教授)
  ひろたまさき(京都橘女子大学教授)
  保立道久(東京大学史料編纂所所長)
   
15:50-17:00 討論