アーカイブ構築 報告研究会(第2回)

長年続けてまいりました旧社会情報研究所(現大学院情報学環)における第一次大戦宣伝ポスターと内閣情報部宣伝資料に関するアーカイブ構築のプロジェクトですが、山本助手、小泉さんをはじめ、院生の作業グループのみなさんが大変な努力を重ねてくださり、作業のほうがここ1年間で大きく進展いたしました。すでに、ほぼすべての図像資料に関するテキスト部分の翻訳作業や大きさ、印刷所、あるいは内閣情報部資料の場合には印刷枚数などについてのデータの入力が終わっているほか、現在は、森啓女子美大教授や凸版印刷および印刷博物館などのスペシャリストのみなさまの絶大なご協力を得て、きわめて高度なレベルでそれぞれのポスター等の版式や色数などのデータを確定していく作業が進んでいます。また、その一方で、昨年度末には、国内外の関連する博物館やアーカイブの調査も実施して、こうした戦時プロパガンダ資料の収蔵公開体制についての検討も行いました。

私どもでは、以上のようなアーカイブ構築作業の面での進展を受け、今回、現状と国内やアメリカでの調査の結果についてご報告するとともに、今後のプロジェクトの進め方や可能性について話し合う機会を以下のように設けさせていただきたいと存じます。つきましては、「デザインと文化」研究会や「戦争とメディア」研究会など、様々な場で社会情報研究所のコレクションやアーカイブ化について関心を寄せてきていただいた方々に一堂にお集まりいただければ幸いです。


吉見俊哉
東京大学大学院情報学環「戦争とメディア」プロジェクト


日 時 2005年6月3日(金)18:30-21:00
場 所 東京大学大学院情報学環・学際情報学府 本館 6F会議室
報 告 1. 情報学環「戦争とメディア」プロジェクトの現状と今後
2. 国内および米国における戦時宣伝資料のアーカイブ化に関する調査報告
3. 第一次大戦ポスター版式解読作業の展開 大戦ポスター作業班
   経緯と作業及び記録体制について
   資料の内容面について
   この作業の意義について