デザインと文化研究会

拝啓 夏が来たのか来なかったのかわからぬまま、すでに秋風が吹いていますが、皆様におかれましても忙しい毎日を過ごされているのではないかとお察し申し上げます。
さて、このほど社会情報研究所では、ドイツより写真・デザイン・メディア理論家として活躍されているロルフ・ザクセ氏をお招きし、下記のような小シンポジウム形式の研究会を開催いたします。これは、昨年来、長らく開店休業状態が続いておりましたデザインと文化研究会(代表 柏木博氏)の再開第1回であると同時に、社情研文化研究プログラムの催しとして開催するものです。ザクセ氏にご講演に対するコメンテーターとして、生井英考氏と港千尋氏という、最前線でご活躍のおふたりにご参加いただくことになっています。現在のサイバースペースやヴィジュアル・メディア環境におけるメディアとデザイン、コミュニケーションの可能性を考える上で、大変刺激的な会になるのではないかと期待しています。ご関心をお持ちの方は、ぜひ、ご参加いただけると幸いです。

日 時 2003年9月19日 18:00-20:30
場 所 東京大学社会情報研究所(本郷キャンパス) 6F会議室
報告者 ロルフ・ザクセ(Rolf Sachsse)氏*1
報告タイトル ネット・トラベル:デジタル・シティのツーリストとして
  1995年から2001年まで、上記のタイトルのもとに私はネットの中のあらゆる形態の
デジタル・シティを訪れて25のレビューを書いた。2002年の終わりの時点で、
これらのなかでまだ存続しているサイトは1つもない。私は、私自身のオリジナルのテクスト
だけでなく、それらによって提案されていた都市生活の異なるモデルの重要性を
思い起きさせるイメージを収めて一冊の本をまとめた。
コメンテーター 港千尋 氏(写真家、映像理論)
  生井英考 氏(写真史、アメリカ文化史)
司 会 吉見俊哉社会学、文化研究)
お問い合わせ 東京大学社会情報研究所 吉見俊哉研究室

*1:1949年ドイツ・ボン生まれ、在住。研究資金のため、広告、建築、インダストリアル・フォトの写真家として数年間活動。ミュンヘンとボンにて、美術史、コミュニケーション・リサーチ、ドイツ文学を研究。「ドイツ・建築写真の歴史 1900−1975」で博士号取得。1978・79年、19世紀インテリアの保存活動の代表。1975年から1990まで、フリーランス・ライター、展覧会企画、アーティストとして活動。1978年から1984年まで、ロンドン、アーティスト・プレースメント・グループのメンバー。1985年からドイツ・クレフェルトの Niederrhein 応用科学大学教授。写真と電子メディア(1993年から)専攻。2001年学部長。1995年からStaatliche Hochschule fuer Gestaltung Karlsruhe で、美術史とメディア理論準教授。2000年、ウズベキスタン芸術アカデミーから名誉学位授与。2001年、Staatliche Hochschule fuer Gestaltung Karlsruhe のデザイン理論客員教授